ディーリアス:管弦楽曲集
バルビローリ(ジョン) EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン バルビローリ(ジョン)
突出して良いとは言い切れない
私はバルビローリを、シベリウスの演奏者としては早くから認識していましたが、彼が晩年ディーリアスに傾倒していたとは知りませんでした。CDを聴く限り、彼がディーリアスの作品を、まるでガラスの彫像を取り扱うかのように慎重に、慈しむかのように録音していたのは伝わってきます。しかし逆にそれがあだとなって、軽やかな曲が重苦しい雰囲気を帯びてしまったものもあります。それらに関しては、マリナーやバレンボイムのようなあっさりとした接し方の演奏の方が上手のようにも感じます。
それに、録音状態は年代を考慮してもほめられたものではなく、ノイズが大きいばかりか雑音や、数秒続くうなり声のような音まで入っています。1960年代初頭に同じく英EMIに録音された彼のシベリウス集の方が、まだだいぶ音質的に優れています。ただこの商品は、1枚当たり平均70分ほど入っているCD2枚組みでこの値段ですから、お得感はあります。「夏の歌」、「夏の庭園にて」、「去り行くつばめ」などは、このCD以外ではめったに聴けませんしね。
DISC-2に入っている「ブリッグの定期市」が私の一番のお気に入りです。「ブリッグ・フェア」と通称されるイングランド民謡の変奏曲なのですが、原曲はあまり好きではなかったので、余計にディーリアスの編曲が際立って聞こえます。聴き始めてから数十秒もすれば、海よりも青い真夏の空の下の、風で草の葉が舞い上がる野へといざなわれます。後半鐘が導入されると、妖精でも出てきそうな夜の森の雰囲気を醸し出します。原曲は、同じくEMIが出しているザ・スコラーズのイギリス民謡集(歌詞対訳なし)にも収録されています。
大絶賛!
聴かずキライで、巨匠ジョン・バルビローリの指揮って実はほとんど聴いたこと無かったんです。
ベルリンフィルとのマーラー9番、ニューフィルハーモニア管とのマーラー5番などが出ていたのはもちろん知ってたんですが、
当時は、ベーム、ショルティ、カラヤン、バーンスタイン、アバド、メータ、マゼールらの時代、
少ないお小遣いからLPを買っていた時代だったので、無難な巨匠系のものばかり買ってました。
しかし、このディーリアス作品集。雷に打たれたような感動を覚えました。
最近、昔の巨匠のCDを集めてまして、クーベリックなども再認識しています。
改めて、バルビローリの指揮した作品を聴いてみようと思っています。
ディーリアスの素晴らしさが分かります
ディーリアスは、LP時代にこの演奏を聴いていましたが、久しく聴いていませんでした。
EMIからCDされて、安くなったので、購入しました。
本当に素晴らしい演奏ですね、どの曲も。バルビローリのディーリアスに対する愛情に溢れた名演だと思います。それに、オケストラが、バルビローリの指揮で極上の味わいを醸し出しています。このCDを聴いて、ようやく、ディーリアスの素晴らしさが少し分かったような気がします。というか、このCDは、何度聴いても、また聴きたくなりますよ。
バルビローリのかけがえのない遺産
この録音はディーリアスをこよなく愛したバルビローリの2枚半の録音を
集成したものでこれ以外には英ダットンのCDを併せて彼のディーリアス集
が全てそろう。
録音の古い順に解説していくと最初の録音は3曲(イルメリン前奏曲、
夏の歌、楽園の歩み)だがバルビローリの泣き節が圧倒的でヒスを起こす
程(イルメリン前奏曲)、夏の歌はそれこそ最高の名演(これを聴くと
他の演奏は全て平凡に聞こえてしまう程)
次は夏の庭園にてをはじめとするディーリアスが隠遁してロワン河湖畔での川遊びの情景がうかぶような名演ぞろい。カリンダ舞曲がとっても面白い。
劇音楽ハッサンのセレナードが原曲どおりテノールのソロでうたわれるのが
うれしい。
そして、ある雑誌で自分の葬儀の際にはこの曲をかけて欲しいとまで
いわせた「時節はずれのつばめ」(ディーリアスのフロリダ時代の回想とも
いうべきメロディーがでてくる)原曲は弦楽四重奏曲で弟子のフェンビー
がアレンジしている。
最後はバルビローリの生前最後の録音でまさしく最後にふさわしい曲
アパラチアだ。この曲の良さを理解させてくれた最高の演奏、
このように聴きどころにあふれたアルバムでまさしくディーリアスファン
だけにとどまらない名演集といえよう。
ザ・ベスト・オブ・ディーリアス
デヴィッド・ロイド=ジョーンズ Naxos Naxos ディーリアス
ディーリアス:春初めてのカッコウを聞いて
ロイド=ジョーンズ Naxos Naxos
四季折々の季節を日本人以上の感性で描いた作品集
このCDは、ディーリアスの管弦楽曲集です。曲目は、「2つの小品」より「奇想行進曲」、「3つの小音詩」、「アメリカン・ラプソディ」、「楽園への小道」、「小管弦楽のための2つの小品」、「夜明け前の歌」、「幻想的な踊り」です。指揮はデイヴィッド・ロイド=ジョーンズ、演奏はロイヤル・スコティッシュ管弦楽団です。総演奏時間は約65分です。
まずこのCDは、特定の季節にフィーチャーした作品が異様に多いことが特徴です。「3つの小音詩」は、「夏の夕べ」、「冬の夜(そり滑り)」、「春の朝」から成っています。「小管弦楽のための2つの小品」も春と夏を描いた楽章でできています。ディーリアスはその手の曲に関しては、時折感傷的になるものの、日本人よりも鋭いのではないかと思われる感性で表現します。ただロイド=ジョーンズの指揮は、バルビローリやビーチャムよりはマリナーに近く、淡白であっさりしています。
季節もの以外でぜひ聴いていただきたい一品が、「アメリカン・ラプソディー」です。これは後の「アパラチア」への布石となった作品らしく、のっけからその「アパラチア」の旋律が登場します。後半で有名な「アルプス一万尺」を豪快に景気よく歌うのが、彼らしからぬところですが。
ディーリアス:管弦楽曲集
ビーチャム(トーマス) EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン ビーチャム(トーマス)
録音年代を逸脱した音質はリマスタリング技術の賜物か
このCDは、ディーリアスの管弦楽曲集です。指揮はトマス・ビーチャム、演奏はロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団です。総演奏時間は80分弱です。
私は英EMIの録音技術について、同じ年代のものでは英デッカや独DGよりも一歩劣ると聞いていましたし、私自身そう思っていました。ですから、一部1956年録音の曲も含まれるこのCDを買ったとき(ステレオ録音)、どんな音質なのだろうと恐る恐る鳴らしてみたものです。ところが、さすがはEMIが豪語するARTシリーズのリマスタリング技術です。音質は1960年代の録音と言われても疑わないほど良好です。これほどのリマスタリング技術があるのなら、なぜほかの音源にもそれを用いないのか不思議なくらいです。まあ、楽譜のページをめくる時に出たものと思われる「カタン」という雑音は入っていますが。
むしろ、当時の未熟さを感じさせるのは、オーケストラの演奏技術の方です。ところどころややつんのめったりしているように聞こえます。いかなロイヤル・フィルでもこのころの水準だと仕方ないのかな、と思います。それから決定的におかしいのが、この微妙な選曲です。「3つの小音詩」から第1曲「夏の夕べ」と第2曲「冬の夜(そり滑り)」が演奏されているのですが、なぜか第3曲「春の朝」だけは入っていません。そのくせ「フロリダ組曲」から第1曲「夜明け―踊り」だけが収録されています。「フロリダ組曲」から1曲だけ抜き出すぐらいなら、「3つの小音詩」を完全版にしてほしかったと思います。
イギリス管弦楽曲集
アカデミー室内管弦楽団 マリナー(ネヴィル) ポリドール ポリドール バタワース
いつまでも手元に置いて楽しみたい
とかくマイナーに扱われがちなイギリスの近現代作曲家。その小編成オーケストラのどれもが美しく、イギリスらいしいエスプリとジェントルな節度に満ちている。秋の夜長に静かに聴き入りながら目を閉じると、イギリスの田園風景や自然の営みが目に浮かんでくる。擬古的な響きのなかに王朝の歴史や、豊かな郷士たちのマナーハウスの暮らしに思いを馳せる。
録音は適度な奥行きがあって心地よい立体感を味わえる。オーディオチェックにもよい。派手な音や大音量とは無縁のこのCDなのに意外と思われるかもしれないが、システムの立体空間表現力が試されるからだ。よくチューニングされたセットで聴くと、いわゆる「スピーカーの存在が消える」ことが実感できる。
アナログ時代の音源だが、このジャンルにおいては、いまのところほかに適当なものが見当たらないといってよいほどの決定盤だろう。
一歩踏み込んでイギリス音楽に浸るにはうってつけの2枚組
このCDは2枚組みで、Disc-1にはヴォーン=ウィリアムズ(以下RVW)、ウォーロック、バタワースの作品が、Disc-2にはディーリアス、エルガーの作品が収録されています。2008年8月現在、国内盤では1枚丸々ウォーロックまたはバタワースの作品が収められたCDは存在しないので、彼らの作品をまとめて聴けるCDとしてはこの盤は貴重です。1枚あたりの演奏時間は70分を超えているので、分量の面からもおすすめです。
当盤に収められているRVWの「イギリス民謡組曲」は、元々吹奏楽のために書かれた作品をゴードン・ジェイコブが管弦楽のために編曲したものです。ジェイコブは自身いくつかの吹奏楽曲を書いていますが、ホルストの「吹奏楽のための組曲第2番」を同様に管弦楽用の「ハンプシャー組曲」として書き直したりもしています(元々「組曲第2番」はイギリスのハンプシャー地方の民謡を基に書かれたもの)。RVWがミリタリー・バンドで演奏するために書いた原曲も素晴らしい作品なのですが、ジェイコブはやや乾燥した印象のあるこの曲に弦を加えることで潤いを与えているようで、双方に魅力を感じます。
ウォーロックの作品は弦楽合奏曲です。弦楽だけの曲は旋律が曖昧だとしばしば抽象的になりがちですが、「跳躍組曲」とも訳される「カプリオル組曲」に関してはその心配は無用で、奇抜な旋律が強い印象を残します。バタワースは民謡を用いているらしく、彼の作品の中では最も有名な「青柳の堤」にはRVWやグレインジャーも使用した「緑の茂み」が現れます。ディーリアスの管弦楽曲集はいくつも出ていますが、マリナーの特徴は彼の感性に深入りしないことです。また、このCDに収録されているエルガーの作品は、有名な「威風堂々」などではなく専ら内省的な弦楽曲です。好みは分かれるかもしれませんが、試してみるのもよいと思います。
弦楽はやはり良い!
編成の大きいオーケストラばかり聴いていて、少し物足りなくなってきた人にはかなりお勧め。弦楽のよさを存分に楽しめますし、イギリスの民謡(ケルトとか)に興味ある方でも満足できると思います。
私の場合はこれを聴いて逆に、アイリッシュ音楽にはまりました(笑)
さわやかな初夏にイギリス音楽
ネヴィル・マリナーが永年にわたって指揮者を務めているアカデミー室内管弦楽団のイギリス音楽集。マリナーとアカデミー室内管の強みは、すっきりと整った演奏。感情におぼれることなく、あくまでも爽やかに音楽を運んでゆくところだ。このイギリス音楽集は、このコンビの強みが最高に発揮された名盤。ご当地ものの強みも生かして、イギリス音楽の叙情的な小品を表情豊かに聞かせてくれる。
選曲も代表的なイギリス音楽を集めており、ヴォーン・ウイリアムス、ディーリアス、エルガー、ウォーロック、バタワースなどが聴ける。いずれも今はやりの言葉なら「癒し系」とでも言うのだろうか。ゆったりとした流れの中で叙情的なメロディーが浮き上がってくる。奥行きが豊かで、瞑想的で、一度聴きこんだらイギリス音楽の虜になるに違いない。
中でもお薦めはヴォーン・ウイリアムスのイギリス民謡組曲。ブラスが活躍するこの曲はまさにイギリスのひなびた行進曲のメロディーが秋の高い空、小学校の運動会、夕焼けといったシーンを思い出させ、なんだか懐かしく胸を締め付けられてしまう。また、ディーリアスは爽やかな初夏の装いとでも言ったところか。わたしはこのところはまってしまっているのだが、寝る前にいつも聴いている。
イギリス音楽は、数年前から静かなブームとか言われながら、一向にメジャーになる気配はない。やはり一部の愛好家の隠れた名曲に止まっているのが残念だ。
愛の挨拶~イギリスの優しき調べ/デイヴィス
BBC交響楽団 ワーナーミュージック・ジャパン ワーナーミュージック・ジャパン BBC交響楽団
イギリス近代クラシック入門CDに。
日本でも毎年衛星放送で中継のあるBBCプロムスのラストナイトでおなじみのBBC交響楽団とサー アンドルー ディヴィスの名コンビが過去に残した録音からエルガーを中心に近代イギリスの有名な作曲家が残した聞きやすい小品をまとめたこのCD。
プロムスのラストナイトを見たことある人、イギリス音楽ってどういう作品があるのかな。。と興味ある人に是非聞いて欲しいCDです。
ディーリアス名曲集 ブリッグの
BBCコンサート管弦楽団 日本クラウン 日本クラウン BBCコンサート管弦楽団
マニアックな方にもお奨め
地味なCDなのだが、良い点が幾つかある。
①世界でこのCDでしか聞けないものがある!!
夏の庭園にて(初版) これはなかなか聴けない!!!
かなり印象の違う版だ。ぜんぜん違う。この版の
良さは非常にラプソディックなところ。
②ブリッグの定期市ともとになるフォークソングバージョンが
(グレインジャー編曲)比較して聴けること。
③貴重な劇音楽などめずらしい作品が聴けること。
このうち①の価値が一番なんだろうと思う。
休日の心解放す時間
ほんと、ディーリアスはいいわねえ、幻想的というよりも、懐古的。なんでこんなに懐かしく聞こえるの。確かに、ディーリアスといえば、ビーチャムの指揮なる演奏が私もよいと思うよ。でも、このアルバムのとっても牧歌的というかのどかな演奏、日常の喧騒から逃げ出したいけど遠くへ行けない人にはお勧め!
しかも、このアルバム「ブリッグの定期市:イギリス狂詩曲」のもととなったグレインジャーの「ブリッグの定期市」がカップリングされてるじゃない。このもととなったテノールとアカペラコーラスための楽曲もあわせて聞けるなんて、素敵なおまけつき!
エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲
デュ・プレ(ジャクリーヌ) EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン デュ・プレ(ジャクリーヌ)
最高の名演
ずっと以前、この曲自体も、デュプレの後半生についての何の知識もなく、この演奏を聴いた時、寒気がした。心がひきちぎられそうだった。一切のバイアスを排除して聴けば間違いなく最高の名演である。これを狂気と見るかどうかは紙一重、つまり表裏の関係であろう。ディーリアスは平板で好演とはいえない。
これらの曲の代表的名盤とされるが・・・
デュ・プレのチェロはヒステリックで品性にかける。まるで精神破綻者だ。
バルビローリも、そのヒステリックなチェロに煽られて、オーケストラに無駄なエネルギーを使わせている。
ディーリアスは曲自体がデュ・プレの個性に合わず、何を演奏しているのか、演奏者のほうもまるで分かっていないみたいだ。
エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲
EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン エルガー
エルガー:チェロ協奏曲
デュ・プレ(ジャクリーヌ) EMIミュージック・ジャパン EMIミュージック・ジャパン デュ・プレ(ジャクリーヌ)
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