スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
ボストン交響楽団 クーベリック(ラファエル) ユニバーサル ミュージック クラシック ユニバーサル ミュージック クラシック スメタナ
繊細で味わい深い弱奏部と、迫力満点の強奏部のバランスが取れた、この曲の決定的名盤
ボヘミアの情景や歴史上・伝説上の物語を見事に音楽で描き出した連作交響詩「わが祖国」は、チェコの国民的音楽といわれているだけに、その名盤リストのほとんどが、チェコ人の指揮者やチェコのオーケストラで埋められている。
そんな中でも、「わが祖国」を得意中の得意曲とし、この曲の録音を5回も行っているラファエル・クーベリックと、4回も行っているヴァーツラフ・ノイマンは、双璧の存在といってもいいだろう。そこで、両者の録音の中でも、それぞれ最上の演奏と評価されている、1971年録音のクーベリック指揮ボストン響盤と、1975年録音のノイマン指揮チェコ・フィル盤を聴き比べてみた。
私は、両者の演奏を、楽章ごとに、交互に聴いてみたのだが、第1曲「高い城」の冒頭のハープの独奏で、いきなり、「おやっ?」と思わされた。クーベリック盤のハープが、実に繊細で、美しい音色を奏でているのに対し、ノイマン盤のハープは、かなり大らかというか、繊細さに欠けているのだ。このハープの独奏に、どれだけ指揮者のコントロールが効いているのかは知らないが、その後の音楽を聴いていると、このハープの処理が、2人の演奏の違いを象徴しているのは、確かだと思う。
クーベリックの演奏は、じっくりと聴かせる繊細で味わい深い弱奏部と、切れ味鋭く畳み掛けるような、迫力満点の強奏部のバランスが取れた、スケールの大きい、メリハリ豊かな演奏であるのに対し、ノイマンの演奏には、クーベリックほどの繊細な表現力はないものの、その音楽には、大らかで、淀みなく、自然に流れていく心地良さがある。両者それぞれの持ち味のある演奏ではあるものの、私は、断然、クーベリックの演奏の方に魅力を感じる。ちなみに、両者を聴き比べていると、当時のボストン響の輝かしく明るい音色と、チェコ・フィルの暖かく、まろやかな音色の違いにも気付かされ、非常に面白かった。
クーベリックの「わが祖国」の中ではベスト
クーベリックは主にバイエルン放送響との録音が多く、スメタナの「わが祖国」も
このボストン響の後にバイエルンと再録音してます。
クーベリックはドヴォルザークと並びスメタナを得意としていた指揮者ですが、
マーラーもブルックナーもベートーヴェンも数々の名盤を残しています。
気骨のある音造りと優しさをあわせ持つ名指揮者でした。
記憶では、ボストン交響楽団とはこの「わが祖国」とバルトークの「管弦楽のための協奏曲」を録音しています。
ボストン響のアメリカ的明るさと、クーベリックの奥深い解釈が融合して彼のスメタナの録音ではこれがベストだと思います。
今改めて、クーベリックのドヴォルザークや、9つの楽団を振り分けたベートーヴェンを聴きなおしてますが、
ほんと正統派の素晴らしい指揮者であったことを再認識しています。
スメタナ:わが祖国
スメターチェク(ヴァーツラフ) コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント スメターチェク(ヴァーツラフ)
小回りがきく演奏
やや速めのテンポで淀みなく流していくが、ポイントではスピードを緩めて、強弱を自在に操っていく。遅いテンポの、こってりした演奏ばかり聴かされてきた耳には新鮮だ。「モルダウ」に関しては、あっさり流しすぎという人もいるかもしれない。だが、この曲本来の性格自体がかなり濃い口だと思うので、むしろこれが本道という気がする。
「本場物」とは思えないほどの名演♪
オケはチェコpo、指揮はチェコ人のおじいちゃん(録音当時74歳/なお、正確にはチェコ人の中のモラヴィア人)。
それだけで「本場物」と敬遠しててしまうクラシックファンも多いだろう。
大変勿体無いですよ!!
全く「本場物」の匂いはしない。
そこらへんのヒューマニストが強調する「土俗的で民族的な『我が祖国』」ではない。
少なくとも表面上は洗練されて、非常にスタイリッシュな演奏である。
「土の匂いのする演奏」ではなく、「香り高い演奏」なのである♪
ノイマン時代のチェコpoを相手に、よくぞここまで!と拍手を送りたい。
無論、戦前戦後を通してプラハで指揮者として活躍して来た彼のことだ、冷戦当時東側陣営の「祖国」に対する思いはいろいろとあるだろう(※スメターチェクはショスタコーヴィチと同年生まれ、というと分かり易いか)。
そういう熱い思いは、各人さんが、深い部分で感じ取ってくれれば良い。
スタイリッシュな演奏という特徴が、端的に分かるのが『ヴルタヴァ』(『モルダウ』)の「田舎の婚礼」の箇所。
本場物の演奏、あるいは、それを範とする演奏は、とにもかくにも「田舎」であり「酔ったオジサンの踊り」みたいな強調をするのが常だ。
しかし、スメターチェクはそれをしない。もし何も知らずに聴いたら、「都会の洗練された踊り」と思う人もいるだろう。
まるで「聴き手はこの箇所が「田舎の婚礼」を描いていることを知っているのだから、強調して説明するまでもない」と言っているようだ。
さらには「聴き手は馬鹿ではない」と言っているかのようだ。
ということは、スメターチェクを聴く際は「馬鹿な聴き手であってはならない」のだ。
この演奏を聴く時は、何気なしに聴かないことです!!
スメタナの時代や生き様、「2つの水源/それぞれのかそけき一滴一滴が集まる/最後には奔流の大河となる」ことの意味、等々、を心に入れて聴くべし♪
「チェコのカラヤン」本領発揮!
CDが登場した当時の、デジタル録音初期の名盤!「わが祖国」の録音といえば、クーベリックの違うオケとの数種類の録音、特に最後のチェコフィルとのライヴ盤は感動的です!他にもアンチェルの迫力ある演奏、ターリヒ、ノイマンなどチェコ出身の指揮者に名盤が多いが、私はチェコフィルで、チェコ出身の指揮者のものでは、スメターチェクの演奏が深く感銘を受けました!とにかく全編にわたり整然としていてバランスが良い!激しく感情を爆発させる箇所でも、決してオーバーにならず抑制が利いており、「ボヘミアの森と草原より」のような美しい佇まいを聴かせる曲ではスメターチェクの本領発揮で、絶妙な指揮が聴けます!「モルダウ」の過剰にならない端正な表現は実にお見事!チェコ出身以外の指揮者にも名盤はあると思いますが(マタチッチ、ドラティ等)私は本場物のスメターチェクをお薦めします。彼は録音もかなりあるらしいのですが、日本ではあまり発売されずにチェコ出身指揮者では目立たない存在になっていますが、この演奏を聴くかぎり相当な実力の持ち主と感じました!残念ながら亡くなってしまいましたが、彼の代表的な名盤として価格も安価ですし多くの方に聴いて欲しい名盤です!
ほんま最高としか言いようのない演奏
チェコ音楽命のわてとしましたら、ほんま最高としか言いようのない演奏ですわな。出だしから出し惜しみなく、チェコの旋律そしてヴァイオリンの緻密な合奏、そして共感に満ちた主題の奔出。全篇に亘り力強く、気宇壮大。新旧盤含めて、Ma Vlastの決定盤でしょう
果たして、これより深い感動をもつ演奏があるのかどうか、訊きたいです
あらー、スメターチェク70代半ば、「チェコのカラヤン」と呼ばれたらしいが、ほれは失礼に当たるくらいもの凄い「わが祖国」。レッド・ツェッペリンのジョンポールジョーンズがビートルズの2大天才を名前に包含するなら、この巨匠は、チェコの大作曲家を名前に包含するかのようなお名前やし。
これまで、クーベリック(引退後のチェコフィル、ボストン、亡命前のウィーンフィル)、ノイマン(チェコフィルの上野ライブ)と聴きましたが、有意にこの巨匠たちの上をゆく演奏ですわな。フルトヴェングラーの魔弾の射手序曲の演奏など、ほんまちょろいもんやと思う位、もの凄い盤です。ややゆったりとしたテンポで、スケール感がごつい。ノイマンのライブでの後半の燃え尽き度との好みの比較になりますけども、本盤では、ぐいぐい引っ張ってゆくようなヴィシェフラト、硬い絆と確かな信念に基づく人間性の讃歌のごときタボール、ブラニーク。果たして、これより深い感動をもつ演奏があるのかどうか、訊きたいです
モルダウ/カラヤン名曲コンサート
カラヤン(ヘルベルト・フォン) ユニバーサル ミュージック クラシック ユニバーサル ミュージック クラシック カラヤン(ヘルベルト・フォン)
小品は輪をかけて絶品
カラヤン/ベルリンの大曲に対しては評論家も色々と薀蓄を言ってるが、カラヤンの場合、小品
についてガタガタ言う人は先ずいない。それ位一層完全無欠の演奏をする。決して気を抜かない完璧さがある。正に驚嘆に値するものだ。名指揮者と言われる人も作品によっては出来不出来、得意不得意があるだろうが、カラヤンのこの種の場合考えられない。聴き終わって溜息が出る。非の打ち所無し。全曲凄いが特にフィンランディアは全指揮者中、最高の演奏と思います。勇気と希望が湧き出る満足感に浸ってしまう。
管弦楽の美
正統性だとか精神性だとかを考えたときに、カラヤンの演奏は賛否両論ですが、純粋に管弦楽の美しさを追い求めるのなら、カラヤンとベルリン・フィルの演奏はまったく文句のつけようが無いと思います。
このようなオーケストラ小品集では、そんなカラヤンの魅力がストレートに伝わってきます。難しいことを考えずに、オーケストラの華麗な響きに身を委ねてしまいましょう。
とにかく入門者はカラヤンだよ。
このオーケストラ小品集は、まず選曲がいい。オーケストラの小品であるが、とっても粋な選曲である。カラヤンという指揮者は小品と言えども決して手抜きをしない。だからいい演奏聴ける。クラシックは、本当に同じ曲なのに沢山の演奏者が出ていて困ることがある。でも初心者だったら、とりあえずカラヤン。カラヤンの美しいオーケストラの音色に魅了されることでしょう。クラシックを大分かじった人からは、カラヤンが耽美過ぎて、表面の美しさだけにとらわれていて、精神性がないとか批判されますが、初心者はまずカラヤンを聴いてみてください。
このアルバムはクラシック入門にも適しています。この価格ですしお買い得だと思います。気に入ったら、その気に入った曲の作曲者の曲をさらに聴き進めてみるとよいでしょう。
スメタナ:わが祖国(全曲)
アンチェル(カレル) コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント アンチェル(カレル)
わくわくと心躍る『わが祖国』の演奏。うーん、素晴らしいなあ
滝津瀬の如く、たぎり、泡立ち、逆巻きながら、前へ前へと進んでゆく音楽の奔流に、わくわくさせられた一枚。弦楽器群の流麗な調べをはじめ、木管楽器群、金管楽器群、打楽器群が一体となったアンサンブルの、何て生命感にあふれているんだろう。本当に心躍る演奏で、魅了されました。
第2曲「ヴルタワ(モルダウ)」の中、<月光と水の妖精たち>を描いた箇所の夢のような美しさ。第4曲「ボヘミアの野と森から」の、のどかな自然の空気が伝わってくる箇所。第6曲「ブラニーク」の中で奏されるオーボエのソロと、そこにホルンとフルートがからむ箇所。格別、素敵だなあと聴き惚れてしまった箇所ですね。
1963年1月7、10、13、14日。チェコのプラハ、ルドルフィヌムでの録音。
この作曲家の魂の叫びが直接聴こえる演奏はこれ以外ないんちゃいますか、聴く度に身震いがして来よる演奏
パワーがある演奏で、全員一丸となってプッシュしてくるように聴こえるのはウィーンフィルの感じに近いですわな。1963年の演奏で、ホワイトノイズやテープの継ぎめがあるにはありますけども、ほんなことどうでもよろしい。アナログ録音としては優秀やし、アンチェル先生がもう少し後の時代に生きてはってよりエエ録音で、とかいうことは思わんほど、ほんまゴツすぎる演奏です。
聴く度に、身震いがして来よる。この演奏を聴く度、人間として生まれてきたことを感謝せずには居られんですわな。
音符の細かな各音が楽譜を縦によく聴こえてくるんも、晩年のジュリーニ先生がウィーンフィルを指揮しはっとった感じに近いですし。最初のハープの音が聞こえてから1時間15分間圧倒的なスケール感と緊張感で貫く、人類史上最高の演奏。後半だけ民族的に盛り上がる、というよりも、ずっと泣きっぱなしになってしまう、クラシック音楽史上でも指折りの名演ではないでしょうかねえ。耳も聴こえなくなり、精神障害にも陥った作曲家の魂の叫びが直接聴こえる演奏はこれ以外ないんちゃいますか、スメタナ四重奏団、アンチェル先生、マルティヌー、ヤナーチェク、ドヴォルザーク、チェコ万歳と叫びたいです
スメタナ:わが祖国
クーベリック(ラファエル) コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント クーベリック(ラファエル)
クーベリックは好きな指揮者ではあるが、
このCDは、どーも心のひだに触れるようなところがないのです。その歴史的な背景を考えて聞きなおしてみても、どうもピンとこない。なんか演奏が不安定な感じがするし、録音の音もよくないような気がします。「すごいに違いない」と聞き返しているのですが、やはりぼくにはそのすごさがよくわかりません。
歴史が聞こえる演奏
プラハの春の軍事介入の混乱から亡命していたクーベリックが冷戦の終結を機に帰れないと思われていた祖国に帰り、チェコフィルを振った演奏会の録音。決して、クーベリックとしても、チェコフィルとしてもベストの演奏ではないと思うが、その歴史的な背景を考えると感慨深い演奏になっている。
序盤、どことなくたどたどしい演奏から始まるが、おなじみのモルダウあたりでいつものチェコフィル節になり、後半の、時にはチェコフィルらしくない激しい演奏から「ない」と思われていた競演を果たした両者の感動が満ち溢れているように、私には聞こえる。
発売当時は、先にクーベリックの帰国コンサートの興奮が伝えられており、その様子を伝えた、チェコフィルファン心待ちの録音であった。
決してベストの1枚ではないし、この曲を1枚しか持たないのならば薦められない演奏ではある。しかし、ソ連のチェコへの軍事介入直後のマタチッチのN響での「わが祖国」とともに、大国に何度も侵略されたチェコの歴史を感じられる演奏である。
1958年ウィーンフィル盤と比較して思ったこと・・・
~4年前に引退していた巨匠を担ぎ出して居ること自体はよろしい。34歳でチェコを去ってから、76歳で感動の再会(当時の楽員はもう現役では居らず、楽員達には偉大な祖国の英雄にじかに触れられるという感じだったろう)はよいのですが、レコード会社の売り方に疑問を感じます。巨匠44歳(1958年)ウィーンフィルとの盤(私のもっているCDはプラハの街がジャケットの~~ものですが、何度も再発しているはず)の方が録音もいいし、弦のアンサンブルの緻密さ、ダイナミックさがつぶさに伝わってきます。モルダウがたおやかに広がって行く表現が見事だし、シャールカのダイナミックな展開、各曲で聴かれる踊りの音楽の人間的豊かさ、プラニークの「汝らの側の神とともに、終末において勝利を収めん」というマーチ風賛美歌の主情性~~の吐露も見事。カラヤン/ベルリンフィルが死の直前にサントリーホールでやったブラームスやラヴェルには大変感動しましたが、体が動かない中で楽員がカラヤンの意図を能動的に汲み取りながらの演奏は、やはりベストのものとはいえないためか、CDにはなっていないようです。この1990年盤のクーベリックも右手が不自由だったとか。巨匠が生きているなら、ベストの~~ものを後世に聴かせたいとおっしゃるのでは?
もうひとつは芸術の普遍性(国際性、永遠性)です。「わが祖国」までメジャーになると、その感動は普遍的なものであり、クーベリックがやれば必ずしもチェコフィルでなくてもよいのでは。巨匠は何度もわが祖国を録音しているので、聴く方もベストなものを聴き分けるのが大変です。この盤と1958年ウィーンフィル~~盤なら、後者を強くお勧めいたします。今度はクーベリック50歳代のボストン響との盤を聴くつもり。巨匠のマーラーや田園もホントいい。☆の数はあくまで他のクーベリック盤と比較してのもので、絶対評価なら☆4.5くらいと考えます~
大感動!美しいプラハの町が蘇りました
このCDを聞いて、先日訪れた荘厳で美しい中世の町プラハが思い起こされ、感動しました。このCDと同じスメタナホールでのコンサートにも実際に行き、その会場の美しさと共に素敵でしたが、音楽はこのCDほどではありませんでした。特に、私達に馴染み深い「モルダヴ」は、祖国に対すると深い愛情が感じられる至極の名演奏です。私にとってはいぶし銀のプラハ、このCDを聞きながら、再訪したいと思っています。
我が祖国・モルダウ屈指の名演!!
クーベリックにとって記念すべき祖国での演奏。
なみなみならぬ熱い空間は、完璧な集中力に研ぎ澄まされた演奏と情感を、聴衆と一体となって映し出している
間違いなく買い!です。
スメタナ:弦楽四重奏曲全集
スメタナ四重奏団 コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント スメタナ四重奏団
CDの帯にある「果たしてこれ以上の演奏が可能だろうか」に全く同感
この名曲2つ、特に1番はアマデウス、ジュリアードら著名なカルテットも吹き込んどるので、聴き較べてみるとええですけど、まあ本盤、鮮烈の限りを尽くしとる。生身の人間が悶えているのが、きこえて来るようですわな。心の病に蝕まれ、耳まで聴こえんようになっとったスメタナの心情を汲み尽くした超絶的な演奏。聴けば聴くほど、苦しみ、いたわり、つかの間の楽しいポルカ、そして堪え難い第一バイオリンによりEの耳鳴りの音。そこからは浄土へ、優しく誘われるようにも聴こえますがな。
1976年、チェコで録音。彼らの旧盤よりも、鮮烈さ、音楽の深みの点で優れとる。レコード芸術推薦、とありんですが、当時は「特選」は無かったんでしょうか。これを特選にせんのなら、特選の盤はない、とさえいえる演奏です
聴く度に溢れる涙が止まりません・・・
1976年冬のスメタナ四重奏団によるスメタナ四重奏曲全曲(1, 2番)3度めPCMデジタル録音。特に「わが生涯より(1番)」での、人生の喜びや悲しみも乗り越えようとする美しさの表現は、筆舌に尽くし難い。終楽章でそれぞれのソロの生命の息吹のような響きや究極の調和的アンサンブル!こんな人間性に溢れた曲を作曲した方が、視力を失い精神障害の内に亡くなって行かれたのは運命の皮肉を感じるが、まさにそうした孤独から生み出された単結晶のような輝きがこの演奏にはある。20年近く前にサントリーホールでみた4人の演奏中の厳しい表情とチームワーク、そして演奏後の実に優しい笑顔を思い出す。聴く度に溢れる涙が止まりません・・・
スメタナ:「わが祖国」全曲
レヴァイン(ジェイムズ) ユニバーサル ミュージック クラシック ユニバーサル ミュージック クラシック レヴァイン(ジェイムズ)
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
ラファエル・クーベリック ALTUS ALTUS
伝説の(?)わが祖国
クーベリックのわが祖国といえばプラハの春での録音が伝説的な名演ですが、録音状態に不満が残った。しかしこの録音は録音状態が大変すばらしくスケール感は他の録音の追随を許さないものがあると思う。クーベリックの情熱を感じ取れる熱演である!
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
ノイマン(ヴァーツラフ) コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント ノイマン(ヴァーツラフ)
観客のノイズがひどい
ライブ盤(東京での録音)のため、観客の発するノイズ(咳など)がひどい。
これが気になる人には、この盤は鑑賞に堪えないと思います。ノイマン-チェコフィル盤は他にも出ていますので、そちらをお勧めします。
ノイマン、チェコフィル、スメタナ四重奏団、そしてスメタナ万歳☆☆☆☆☆
他の方が書かれているように、どうしてこの世紀の名演がこの値段?というCDですわな。私もこれを最高の「Ma Vlast」に挙げたいです。後半の民族主義的盛り上がり、共感が他の追随を許さぬ強い連帯意識、心からの絆を感じさせてくれます。ライブなので、モルダウあたりのやや抑えめの繊細な表現からターボル、プラニークにかけて高揚してゆく様子が圧巻。名演の多い東京文化会館でもおそらく片方の指に入る名演かと個人的には思とります。録音もよし。ノイマンの総決算のような演奏で、この巨匠が若き日に属したチェコフィルハーモニー、そしてスメタナ四重奏団の明るいポルカ、深い感情と思索に満ちた数々の演奏がよぎりますがな
「わが祖国」の個人的一押し!
日本でのライブ録音。複数あるノイマンの「わが祖国」の中で、結果的に最後の公式録音となったものです。かなり早いうちから「廉価盤要員」に回されていたこともあり、大した演奏ではないのでは?という印象を勝手に持っていましたが、聴いてびっくり。これは大変な名演です。世間的にはこの曲の名盤というと、クーベリック、アンチェル、そしてノイマン本人の旧録音といったところが挙げられますが、私は迷わずこの盤を1位に挙げます。(クーベリック/チェコ・フィルの最後の来日公演がCD化されればそちらが上になるとは思いますが…。)ライブならではの自然な感興が素晴らしく、曲の長さをまったく感じさせません。オケのアンサンブルや音質も、完璧ではないものの高水準なものです。
スメタナ:わが祖国(全曲)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 ノイマン(ヴァーツラフ) コロムビアミュージックエンタテインメント コロムビアミュージックエンタテインメント スメタナ
祖国ボヘミアへの切々たる賛美の念
スメタナは、ドヴォルザーク、ヤナーチェックと続く19世紀チェコ国民楽派の開祖として知られる。チェコスロバキア(旧ボヘミア、現チェコ共和国)は中央ヨーロッパの豊かな土地でありながら、歴史上いくたびか周辺の大国の侵略・支配を受け、ともすればボヘミア人としての誇りと愛国心を失いかけることもあったとか。
スメタナは同郷のそうした人々の過酷な境遇に心を痛め、ボヘミアの郷土と歴史と文化に対する自信と誇りを回復し、独立への勇気を励ますために、祖国ボヘミアの美しい風土と歴史を一遍の音楽詩に表現することを目指し、そして出来上がったのが、この6曲からなる連作交響詩『わが祖国』である。祖国ボヘミアへの切々たる賛美の念は全編にあふれているが、主に1、3、5の3曲はボヘミアの歴史上の故事を、2、4、6の3曲はボヘミアの美しい自然の情景を描いていて、特に第2曲『ヴルダヴァ(モルダウ)』はボヘミアの大地を悠々と流れる大河・ヴルダヴァ川の情景を描いたものとして有名で、これだけ単独に演奏される機会も多く、世界的に親しまれている。
『わが祖国』全曲盤も、西ヨーロッパの他国のオーケストラによる優秀な演奏もあるが、上記のこの曲の成立の経緯からすれば、これはやはり地元であるチェコ・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で聞きたいもの。
チェコ・フィルによる『わが祖国』全曲盤は、このCDでの指揮者・ヴァツラフ・ノイマンの前任者であるカレル・アンチェルによる歴史的名盤があり、どうしてもそれと比較してしまうことになるが、アンチェルの燃えるような熱い祖国愛の横溢した演奏に比べ、ノイマンのほうは極めて抑制のきいた淡々とした音楽の運びで、先の『ヴルダヴァ(モルダウ)』それに第3曲『シャールカ』などでは多少もの足りない感じを受けるが、第4曲『ボヘミアの森と草原より』では、逆に自然の牧歌的なたたずまいが眼前に広がるようなスケールの大きな表現となっていて、甲乙つけがたいものがある。また、これは録音の特性か、オーケストラの各パートのセパレーションがやや不明瞭な感じを受ける。
おおざっぱに言って、これらの曲にもっとメリハリのある表現を期待する向きには、前記カレル・アンチェルか、あるいはもっと近年のヴァツラフ・スメターチェック指揮の盤のほうが満足できるだろうと思う。
このヴァツラフ・ノイマンの指揮による演奏は、この曲のスケールの大きさと表情の豊かさをゆったりと味わいたい人向けと言える。
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